ネットワーク対応オーディオ

30年以上前に購入したサンスイのプリメインアンプ「AU-D707G EXTRA」。
発売時の定価は118,000円で、当時の大卒の初任給くらいだった。

AU-D707G

我が家で最も古い家電なのだが、寄る年波には勝てず、ボリュームがかなり怪しくなってきて、音楽を聴くにはちょっと辛くなってきたので、この辺でお役御免ということで、新しいアンプを購入することにした。

昔は、音楽を聴くといえば、ステレオででレコード、CD、カセットテープを再生するのが普通だったのだが、最近は音楽をネットからダウンロードすることが多くなり、所有する音楽ソフトの大部分がパソコンに保存されている。

そのため、音楽を聴くスタイルも、パソコンにONKYOのPC Audioシステムを接続して、パソコンでiTunesなどのソフトを使って再生するという形に変わってしまった。でも、これだとミニコンポ並みの音にはなるのだが、ステレオの大きなスピーカーから出る音とは比べ物にならないが弱点。
どうせアンプを買い替えるのなら、パソコンに保存してある音楽を再生できるようなものはないのかと探してみたら、ONKYOの製品でネットワークオーディオというのがあった。

tx-8050-s_1
ONKYO ネットワークステレオレシーバーTX-8050(S)

その中で上のTX-8050(S)という製品は、LANケーブルで家庭内ネットワークに接続して、パソコンに保存してある音楽を再生できたり、ラジコなどのネットラジオも聴けるという、まさに私が求めていたもの。
プリメインアンプにFM・AMチューナーが内蔵されていて、価格はなんと3万円以下

プリメインアンプとしては、ちょっと安すぎてまともな音が出るのか逆に不安になったが、価格.comなどでも好評価なので、楽天で購入した。

さて、肝心の音だが、30年前のAU-D707Gと比べても遜色はないというか、この間の技術の進歩なのだろうか、この音が3万円以下で買えるのかと驚いた。

そして、何といっても本機の特徴であるネットワーク対応。
ネットワーク内にあるパソコンやハードディスク(NAS)、USBに接続したUSBメモリや外付けハードディスクの音楽ファイルを再生できる。
ただし、本機は日本語に対応しておらず、フォルダやファイル名に日本語が使われているとディスプレイには「***」と表示されてしまい選曲が困難なこともあるので、実用的にはパソコンのメディア・プレーヤーでリモート再生するのが便利だと感じた。

インターネット・ラジオも便利だ。
FMラジオは外部アンテナにつないでいるので問題はないが、AMラジオは鉄筋コンクリートの我が家では電波の入りが悪く使い物にならない。しかし、インターネット・ラジオを使えばAMラジオも鮮明に聞くことができる。
また、音楽を流し続けるインターネット・ラジオ局が世界中にあり、お気に入りのラジオ局を登録しておくこともできる。

正直な話、本機を購入するまで、ステレオとコンピュータを接続することが、こんなにも便利だとは考えてもいなかった。
従来型のプリメインアンプは、レコード・プレーヤー、CDデッキ、カセット・デッキなどを接続して、それらで音楽を再生することを想定しているわけだが、音楽のネット配信が主流となりつつある現在では、アンプもネット対応に向かわざるを得ないのではないだろうか。

ところで、本機を購入して数日後に、ONKYOから新製品TX-8150(S)の発表があった。

TX-8050に、無線LAN、ブルートゥースを追加し、ネットワーク接続をより便利にしたほか、今流行りのハイレゾ音源に対応させたもののようだ。
TX-8150の価格は6万円前後なので、TX-8050よりも3万円ほど高い。
ちょっと買うのを早まったか・・・