瀬戸子~内真部
地図A地点から北方向を撮影したものである。軌道跡は農道として利用されている。道路面は周囲の土地より高く盛土されており、築堤されていたことがわかる。道幅も1車線分しかなく、おそらく当時のままであろう。
A地点付近では、道の両側に農地がみられ、所々道の両側に木が植えてあるところもある。これなどは防風、防雪の役目もあったのかもしれない。
B地点に近づくにつれて、軌道跡は山裾を通るようになっていく。地図を見てもらえばわかるが、この地区の水田は土地改良事業が行われており、農地がきれ いに区画されている。地区によってはこれにより、軌道跡が失われているところがあるが、この区間については、軌道跡が農地の外側にあったことから、破壊さ れずにそのままの形で残ったということになる。
ここは地図B地点である。下を流れているのは奥内(おくない)川である。地図では橋の記号が記されているが、橋というよりも暗渠というべきかもしれない。
構造的には、コンクリートでできており、かなり古いものである。おそらくは、森林鉄道時代のものであろう。
軌道跡は、B地点からさらに直進を続け、地図C地点で県道屏風山内真部線と合流する。JTBキャンブックスの「全国森林鉄道」(西裕之著)では、内真部に「うちまっぺ」とルビをふっているが、正しくは「うちまんぺ」と読む。私が調査した国土地理院発行の地図の中にも「うちまっぺ」と書いてあるものもあったのだが・・・。実は地図の誤りはこれだけではない。これについては、後ほど詳しくお話することにしよう。
この県道屏風山内真部線は、津軽森林鉄道の内真部支線に由来するものである。林鉄廃止後に林道に改築され、その後県道となったものである。