瀬辺地

瀬辺地

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25000分の1地形図「蓬田」及び「蟹田」(国土地理院地図閲覧システムより引用・加工)

Cimg0949 瀬辺地の辺りで、軌道跡はJR津軽線と平行しているが、軌道跡を通ることは難しい。津軽線の線路と軌道跡が余りにも接近しているのだ。この辺りの軌道跡はこちらの空中写真を参考にして欲しい。
さて、これは国道280号から見た地図A地点である。前方の白い壁のようなものはJR津軽線の遮音壁である。
線路の右方向に瀬辺地川に架かる鉄橋がある。

Cimg0297 中に入ると、まず目に入るのが、古い橋脚である。森林鉄道の遺構のようにも見えるが、これは津軽線のものである。その奥が現在の津軽線の鉄橋である。
津軽線は青函トンネルの開通とともに路盤の強化等が行われており、その際にこの橋も架け替えられ、旧橋の橋脚がそのまま放置されていたようだ。

Cimg0294 そして、その津軽線の鉄橋をくぐると、枕木が並んだ古い鉄橋が現れる。これが森林鉄道の鉄橋だ。この鉄橋は、先ほどの空中写真でもはっきりわかる。
津軽線の旧橋の橋脚の位置からみても、この2つの橋の間隔はもう少し広かったはずである。

Cimg0287 新旧3本の鉄橋の橋台は、間隔が狭いため完全に一体化してしまっている。

Cimg0288 森林鉄道の鉄橋を真横から見てみる。鉄橋の前後は築堤が完全な形で残っているのがよく分かる。

Cimg0291 築堤の上に上がってみた。枕木がきれいに並んでいる。前を見ると、鉄橋に続いて軌道跡がまっすぐに延びているのがわかる。
ただ、津軽線の遮音壁がかつての軌道跡に張り出してきているため、軌道跡を通るのはちょっと難しい。

Cimg0280Cimg0283 瀬辺地駅の手前、地図B地点にある陸橋の跡である。橋は既になく橋台だけが残っている。車高が2m以下でないと通れそうもない橋だったに違いない。

Cimg0286 ちょうど、梯子があったので、上にのぼってみた。前が先ほどの鉄橋の方向である。ここには遮音壁がないので、軌道跡がよくわかる。

Cimg0278 地図C地点、JR瀬辺地駅である。
実は、この瀬辺地駅付近で津軽線と森林鉄道が交差しているという説がある。
全国森林鉄道 JTBキャンブックス 」に掲載されている地図も、この辺りで津軽線と林鉄が交差している。これまで山側(西側)を通っていた林鉄が、津軽線と交差して海側へ出るということになっているのだ。
調べてみると、国土地理院がかつて発行した地図の中にもこの付近で津軽線と林鉄が交差しているものがあるのだ。

常識的に考えると国土地理院が発行した地図が間違っているはずはないのだが、私は「津軽線と津軽森林鉄道は瀬辺地付近で交差しなかった。」と考えている。

この問題については、別の機会に詳しく解説することにしたい。


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