長科~阿弥陀川
こちらは地図A地点である。軌道跡は蓬田村に入る。この先で右にカーブして、山を離れ海岸に向かい始める。
B地点の手前、道路の左側に古タイヤが山積みされている。誰が捨てたものか、不法投棄である。
地図B地点、長科(ながしな)川に架かる橋に到着する。ふと、左側を見ると、小さいながらも鉄橋があるではないか。これは森林鉄道のものに間違いないだろう。ということは、この辺りの道路は軌道跡ではないということになる。
鉄橋の先を見ると道路の左側が道路よりもやや高くなって続いている(写真の黄色い矢印)。
この築堤は、地図C地点まで続く。C地点で道路が急にカーブすることからみても、築堤部分が軌道跡と考えるのが妥当だ。
C地点を過ぎると、その先は軌道跡は再び道路として利用されている。進路は徐々に海岸に向かっていく。
地図D地点、阿弥陀川に架かる橋である。何の変哲もないコンクリートの道路橋であるが、 一応念のために橋の下を覗いてみる。
すると、そこには古い橋脚があった。それも斜めに傾いている。橋は橋脚の上に鉄骨1本で乗ってはいるが、たぶん橋脚の役目は果たしていないだろう。
橋台を見ると、橋脚よりはかなり新しそうである。この橋は以前は森林鉄道の橋として利用されており、橋脚はその当時のものであるが、後に架け替えられ、橋台は新しくなったが、橋脚は撤去されずにそのまま残ったということだろう。
D地点を過ぎると、軌道跡は水田の中を進んでいく。この辺りの水田も土地改良事業できれいに区画されているが、古い地図を見ると、森林鉄道がまだ現役だったころに既に事業が行われており、そのため軌道跡がきれいに残ったようだ。